
NISAの出口戦略【老後にどう取り崩すか】
NISAで資産を積み立てたあと,老後にどう取り崩すか悩む人が増えています。リスクを最小化しながら資産を取り崩す「出口戦略」の考え方を解説します。
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📈この記事のポイント
- 1これからはインフレ(年2%以上)が当たり前の時代。現金・預金だけで置いておくと,資産の実質価値は目減りしていきます
- 2資産の取り崩しは「4%ルール」が世界的な目安。ただし前提は「株式50%・債券50%」のような運用ポートフォリオで,現金や普通預金の話ではありません
- 3取り崩し方法には「①定額取り崩し」「②定率取り崩し」の2種類があり,それぞれメリット・デメリットが異なります
「200円でおにぎりが2個買えた時代」は終わりつつある
少し前まで,200円で2個のおにぎりが買えました。今は1個しか買えなくなった——そう感じたことはありませんか。これは気のせいではなく,実際に統計にも表れています(おにぎりも卵も高くなった…現金の価値が下がるってどういうこと?で詳しく解説しています)。
これから先も,年2%かそれ以上のインフレが続くとすれば,同じ調子で「1個も買えなくなる」未来もあり得ます。つまり,現金・預金だけで資産を置いておくと,金額は減らなくても,買えるものはどんどん減っていくということです。積立より難しいと言われる「取り崩し」の話は,まずこの前提を理解することから始まります。
4%ルールとは?——根拠は「トリニティ・スタディ」
「年間資産の4%を取り崩せば,資産が長期間枯渇しにくい」という経験則は,米国トリニティ大学の研究者3名(Cooley・Hubbard・Walz)が1998年に発表した通称「トリニティ・スタディ」が根拠になっています(1994年のWilliam Bengen氏の先行研究がベース)。
1926年〜1995年の約70年間のデータを使い,「株式50%・債券50%」のポートフォリオで毎年資産の4%を取り崩した場合,30年後に96%以上の確率で資産が残っていたと報告されました。2018年の追跡調査(対象を1926〜2014年に拡大)でも,35年後で96%,40年後でも86%の確率で資産が残るとされています。
⚠️ 一番大切な前提条件
この「4%」は,株式と債券に分散して運用し続けていることが前提です。現金や普通預金のまま置いておいて4%ずつ取り崩す,という話ではありません。運用を止めて現金化してしまうと,この研究の結果は当てはまらなくなります。
取り崩しの2つの方法
4%ルールには,主に2つの取り崩し方があります。
- ①定額取り崩し:「引退時の資産額×4%」を毎年固定額で取り崩す方法。たとえば3,000万円で引退したら,毎年120万円(月10万円)を取り崩し続けます。生活費の見通しが立てやすいのが利点ですが,暴落が続く年でも同じ額を取り崩すため,資産の減りが早まるリスクがあります
- ②定率取り崩し:「毎年の資産残高×4%」を計算し,その時点の資産から取り崩す方法。資産が増えれば受け取り額も増え,減れば受け取り額も減るため,資産そのものが尽きにくいのが利点です。ただし,受け取り額が年によって変動するため,生活費の計画は立てにくくなります
初心者にはまず①の方が理解しやすいですが,長期的な安定を重視するなら②も検討する価値があります。
順序リスクに注意
取り崩し開始直後に株価が大暴落すると,資産が急速に減る「順序リスク」があります。対策として,退職直前から数年分の生活費を現金で確保しておくことが有効です。
💡 まず口座を開設して,運用を始めることが出口戦略の第一歩
4%ルールは「株式・債券で運用し続けている」ことが前提です。まだ口座をお持ちでない方は,取り崩し方を考える前に,まず低コストの証券口座で積立を始めることが出発点になります。
まとめ
- これからはインフレが当たり前の時代。現金だけで置いておくと,実質的な資産価値は目減りする
- 4%ルールは「株式50%・債券50%」などの運用ポートフォリオが前提。現金・預金の取り崩しの話ではない
- 取り崩し方法は「①定額」「②定率」の2種類。生活費の見通しやすさと,資産の持続性のどちらを優先するかで選ぶ
- 一括売却せず,少しずつ分散して取り崩す。退職前から数年分の現金を用意して順序リスクに備える
📚 参考情報
- リベラルアーツ大学「NISAの出口戦略」
- Cooley, P. L., Hubbard, C. M., & Walz, D. T. (1998). "Retirement Spending: Choosing a Sustainable Withdrawal Rate." Journal of the American Association of Individual Investors.
- Bengen, W. P. (1994). "Determining Withdrawal Rates Using Historical Data." Journal of Financial Planning.
- ◎楽天カード・楽天市場をよく使う方
- ◎老後の取り崩し方まで見据えて始めたい方
まだ口座をお持ちでない方は,出口戦略を考える前に,まず口座を開設して積立を始めることが第一歩です。
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参考:おすすめしない場合
- ・すでに他社でNISA口座を持っている方(1人1口座のみ)
- ・楽天カード・楽天市場をほとんど使わない方(SBI証券も選択肢)
代替案:SBI証券(楽天経済圏を使わない方向け)
参考:注意点
- ・投資元本は保証されません
- ・商品・運用成果は自己判断・自己責任でお願いします
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🙋 この記事を読んでも,行動しなくていい人
- ✕すでに他社でNISA口座を持っている方(1人1口座のみ)
- ✕楽天カード・楽天市場をほとんど使わない方(SBI証券も選択肢)
無理に行動しなくても大丈夫です。自分のペースで,必要なときに戻ってきてください。
🖋 この記事の執筆・確認体制
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