
金利のある時代に備えよう|住宅ローン・奨学金への影響と今からできる5つの備え
日銀の利上げで,政策金利が2〜2.5%まで上がるかもしれないと言われています。「なんとなく不安」を,具体的な行動に変える実践ガイドです。借金・所得・投資・預け先・支出の5つの切り口で,今日からできることを整理しました。
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📈この記事のポイント
- 1日銀の利上げで政策金利が2〜2.5%程度まで上がる可能性がある。変動金利の住宅ローン・奨学金は負担が増えやすい
- 2対策は5つ:借金を控える/所得を増やす/株を持つ/数年内に使うお金はネット銀行/長期の現金は個人向け国債
- 3日本の金利が上がると,日米の金利差が縮まり,円高に動きやすくなる——これまでの円安局面が変わる可能性がある
「金利が上がるらしい」と聞いて,なんとなく不安になっていませんか
ニュースで「日銀が追加の利上げを検討」「政策金利が2〜2.5%になるかもしれない」と聞いても,何をどう備えればいいのか分からず,漠然とした不安だけが残っていませんか。この記事では,その不安を5つの具体的な行動に変えていきます。
そもそも政策金利とは——景気の「アクセルとブレーキ」
政策金利とは,日本銀行が「世の中の金利をどのくらいにするか」を誘導するための基準となる金利です。イメージはこうです。
日銀が政策金利を上げる → 銀行がお金を調達するコストが上がる → 住宅ローンや企業向け融資の金利も上がりやすい → 借りて使う・投資するお金が減る → 景気や物価の上昇を抑える方向
日銀が政策金利を下げる → お金を借りやすくなる → 消費や投資が増えやすい → 景気や物価を押し上げる方向
つまり,日銀が景気や物価を調整するための「金利のアクセル・ブレーキ」と考えると分かりやすいです。金利の仕組み自体をもっとやさしく知りたい方は,こちらの基本編もあわせてどうぞ。
→ 「金利」って結局なに?|金利が上がると,わたしの生活はどうなるの
金利はどこまで上がってきた?——これまでの推移と「見通し」の読み方
「金利のある時代」と言われても,実感が湧きにくいかもしれません。まず,ここ数年の政策金利の動きを事実として並べてみます。
📈 政策金利のあゆみ(2026年8月時点)
- 2024年3月:マイナス金利を解除(約17年ぶりの利上げ)
- 2024年7月:0.25%程度へ
- 2025年1月:0.5%程度へ
- 2025年12月:0.75%程度へ
- 2026年6月:1.0%程度へ(約30年ぶりの水準)
- 2026年7月:会合では据え置き(1.0%のまま)
約2年で0%台から1%まで,階段を上るように引き上げられてきました。では今後はどうなるのでしょうか。正直にお伝えすると,この先の金利を正確に当てられる人はいません。プロの予想も外れることが珍しくありません。その上で,ニュースの「見通し」に振り回されないための読み方のコツを3つ紹介します。
- 「利上げ観測」「〜の見方」は予想であって決定ではない:決まるのは日銀の金融政策決定会合(年8回)だけです。それ以外の報道は市場参加者の予想です
- 過去の推移(上の年表)を物差しにする:一気に何%も動くのではなく,0.25%刻みで様子を見ながら進んできた,というペース感を知っておくと過度に怖がらずに済みます
- 家計は「予測を当てる」勝負をしない:上がっても下がっても困らないように備えるのがこの記事の主旨です。次の対策①〜⑤は,どちらに転んでも無駄になりません
金利が上がると株価はどうなる?——NISAで積み立てている人へ
「金利が上がると株価は下がる」と聞いて,NISAで積み立てている投資信託が心配になった方もいるかもしれません。一般論としての仕組みはこうです。
金利が上がる → 企業がお金を借りるコストが増える・預金や債券でもそれなりに増えるようになる → 株のリスクを取る魅力が相対的に下がる → 株価には逆風になりやすい(特に借入で成長する企業)
一方で,銀行のように金利上昇が収益の追い風になる業種もあり,すべての株が同じ方向に動くわけではありません
ただし,これはあくまで「教科書的な傾向」です。実際の株価は金利以外の要因(企業業績・為替・海外経済)でも動くため,短期の上げ下げを読むことは専門家でも困難です。長期の積立投資をしている方は,金利のニュースで慌てて売買するのではなく,そのまま淡々と続けるのが基本です。この点は次の対策③でもう少し詳しくお話しします。
対策①:借金は控えよう
金利が上がる局面でまず見直すべきは,これから新しく背負う借金です。
- 住宅ローン(変動金利):金利上昇の影響を直接受けます。確認の手順と対策は行動編にまとめています
- 奨学金:見落とされがちですが,実は要注意です
⚠️ 奨学金の利率は「入学時」ではなく「卒業時」に決まる
JASSO(日本学生支援機構)の第二種奨学金(利子付き)は,貸与が終わる月=卒業時点の利率が適用されます。入学時にいくら借りても,実際の利率は在学中ずっと未確定のままです。実際,第二種奨学金の利率は5年前の約0.2%から,2026年2月時点で2.5%を超える水準まで上昇しています。大学卒業まであと1〜2年という方は,特に注意してください。
住宅ローンの具体的な確認手順はこちらで詳しく解説しています。
→ 金利上昇が不安な人へ|住宅ローン・家計でまず確認すること
対策②:所得を増やそう
支出を締めるだけでなく,収入側を動かすことも金利上昇時代には有効な備えです。今の日本は二極化が進んでいて,給料が上がっている業界・企業は確実に存在します。今の職場に留まるべきかどうかも含めて,市場価値を確かめてみる価値はあります。
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相談は無料で,相談したからといって転職する義務はありません。給料が上がっている業界かどうかを確かめるだけでも収穫になります。コンサル業界に興味がない方には別のサービスが向いています。
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対策③:金利上昇・インフレに強い株を持とう
現金だけで置いておくと,物価上昇(インフレ)で実質的な価値が目減りしていきます。個別株を見極める自信がない方には,オルカン(全世界株式)やS&P500のようなインデックス投資が第一候補です。証券会社は,手数料が少ないネット証券(楽天証券・SBI証券など)を選ぶのが基本です。
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楽天カード・楽天市場をあまり使わない方はSBI証券の方が向いている場合があります。投資は元本保証がなく,自己判断・自己責任でお願いします。
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対策④:数年で使うお金はネット銀行に
2〜3年以内に使う予定があるお金(教育費・住宅の頭金など)は,価格変動のある株ではなく,金利の高いネット銀行の預金に置いておくのが安全です。わざわざ高金利の銀行を探し回る労力もかけずに済みます。候補としては,楽天銀行(楽天証券と連携すると普通預金金利が上がる「マネーブリッジ」あり)などがあります。
対策⑤:長期に使わない現金は個人向け国債も選択肢
「現金はたくさんあるけれど,株のリスクは怖い」という方には,個人向け国債(5年・10年)も選択肢になります。
あわせて:無駄な支出も見直そう
金利上昇時代は,収入・投資だけでなく支出の見直しもセットで効果的です。細かい節約より,まず大きい固定費から。
- 貯蓄型保険(同じ保障を掛け捨てで確保しつつ,浮いた分を投資に回す方が効率的なケースが多い)
- 使っていないサブスクリプション
- 重複しているセキュリティソフト・ウイルス対策ソフト
参考:なぜ金利が上がると円高になりやすいのか
「日本の金利が上がる → 円を持っている方が得になる → 円を買う人が増える → 円高」という流れです。かなり単純化して考えてみます。
| 局面 | 日本の金利 | アメリカの金利 | 起きやすいこと |
|---|---|---|---|
| 金利差が大きい | 0.5% | 4% | 円を売ってドルを買う人が増える → 円安・ドル高 |
| 金利差が縮まる | 1.5% | 4% | わざわざドルを持つメリットが小さくなり,ドルを売って円に戻す人が増える → 円高 |
ニュースでよく出てくる「日米金利差が縮小 → 円高」という言い回しは,このことを指しています。日銀が利上げを続ければ,これまで続いてきた円安局面が変わっていく可能性があります。円安・円高が生活にどう影響するかは,こちらでも詳しく解説しています。
よくある質問
金利が上がると,今借りている住宅ローンはすぐ上がりますか?
変動金利型のローンは,多くの金融機関で「半年ごとの金利見直し・5年間は返済額を据え置く」というルールを採用しています。政策金利が上がっても,返済額がその日のうちに変わるわけではありません。ただし,見直しのたびに元金と利息の内訳は変わるため,長期的には総返済額に影響します。契約中の金融機関の規定を確認しておくと安心です。
預金金利も上がりますか?
政策金利の上昇に合わせて,銀行の普通・定期預金金利も緩やかに引き上げられる傾向があります。ただし,貸出金利ほど急には動かないのが一般的で,メガバンクとネット銀行では上昇のペースにも差があります。複数のネット銀行の金利を比較しておくのも一つの備えです。
金利が上がるなら,今NISAで投資するのはリスクが高い?
金利上昇と株価の関係は一般論としては逆風要因ですが,長期の積立投資では日々の金利動向に一喜一憂して売買を止めたり再開したりする方が,かえって成績を悪化させやすいと言われています。生活防衛資金を確保した上で,決めた金額をコツコツ積み立てる方針を崩さないことが基本です。
まとめ:不安なままにせず,一緒に備えていきましょう
- 政策金利は景気の「アクセル・ブレーキ」。上がるのは異常事態ではなく,物価を落ち着かせるための調整です
- 借金は控える(特に奨学金は卒業まで1〜2年の方は要注意),所得を増やす,インデックス投資で株を持つ,数年内に使うお金はネット銀行,長期の現金は個人向け国債——この5つが基本の備えです
- 金利が上がると円高に動きやすくなり,これまでの円安局面が変わる可能性があります
必ず物価が上がっていく時代になるからこそ,守るだけでなく収入を増やす努力も欠かせません。今日からひとつずつ,一緒に準備していきましょう。
- ◎楽天カード・楽天市場をよく使う方
- ◎金利のある時代に備えて投資も始めたい方
金利のある時代は,預金だけでなく投資にも目を向けるタイミングです。まず口座だけ無料で開設しておけば,準備が整ったときにすぐ始められます。
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参考:おすすめしない場合
- ・すでに他社でNISA口座を持っている方(1人1口座のみ)
- ・楽天カード・楽天市場をほとんど使わない方(SBI証券も選択肢)
代替案:SBI証券(楽天経済圏を使わない方向け)
参考:注意点
- ・投資元本は保証されません
- ・商品・運用成果は自己判断・自己責任でお願いします
参考・出典
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🙋 この記事を読んでも,行動しなくていい人
- ✕すでに他社でNISA口座を持っている方(1人1口座のみ)
- ✕楽天カード・楽天市場をほとんど使わない方(SBI証券も選択肢)
無理に行動しなくても大丈夫です。自分のペースで,必要なときに戻ってきてください。
🖋 この記事の執筆・確認体制
Team RESPECT医療関係者・医学研究者チーム
30年以上の大学での研究・臨床・教育経験を持つメンバーを含む運営チームが,公的機関のデータ・一次情報に基づいて執筆し,公開前に内容を確認しています。広告の掲載有無が記事の結論に影響しない編集方針をとっています。
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