
セキュリティ用語まとめ|フィッシング・ランサムウェア・パスキーなどを日常の例えで解説
フィッシング,ランサムウェア,脆弱性,ゼロデイ,多要素認証,パスキー,SSL証明書など,ニュースや職場で聞くセキュリティ用語を,ジャンル別に日常の例えでやさしく解説。気になる言葉だけ引ける用語集です。
🛡️この記事のポイント
- 1だまし・攻撃の手口,弱点と対策,ログイン,暗号とWebの4ジャンルで引ける
- 2まず,更新を早めに,ログインを二重に,リンクは押さない,の3つ
- 3気になる言葉だけ読めばよい。実際の設定や被害の対応は,公式の案内・窓口で確認する
「フィッシング」「ランサムウェア」「パスキー」…ニュースや,会社の通知で,セキュリティの言葉が,わからないまま,通り過ぎていませんか。
この記事は,セキュリティの言葉を,ジャンル別に,日常の例えで解説した,用語集です。検索で,よく調べられている言葉(ラッコキーワードで調べた,検索候補をもとに選びました)を,一般の方向けに,やさしくまとめました。全部読まなくても,気になる言葉だけ引けば,大丈夫です。
用語の意味は,一般的な説明です。実際の設定や被害の対応は,公式の案内や,専門の窓口で確認してください。
ジャンルから探す(全37語)
- 1.だまし・攻撃の手口(11語)
- 2.弱点と対策(10語)
- 3.ログインと本人確認(8語)
- 4.暗号とWebの安全(8語)
1.だまし・攻撃の手口(11語)
私たちが日常で出会いやすい,だましや攻撃の言葉です。
フィッシング/スミッシング/ソーシャルエンジニアリング/マルウェア/トロイの木馬/ワーム/ランサムウェア/ボット/ボットネット/バックドア/DDoS攻撃/サプライチェーン攻撃
フィッシング(Phishing)
一言で言うと:本物そっくりの偽メール・偽サイトで,IDやパスワード,カード番号を盗む詐欺。
やさしい説明:宅配業者・銀行・通販サイトなどを装い,「確認してください」とリンクを開かせて,偽のログイン画面に情報を入力させます。
日常の例え:「銀行員を名乗る人が,家に来て暗証番号を聞き出す」のネット版です。
知ると得すること:メールやメッセージのリンクは開かず,公式アプリや,自分で登録したブックマークから確認します。
▶ 関連:フィッシング詐欺の見分け方
スミッシング
一言で言うと:SMS(ショートメッセージ)で届く,フィッシング。
やさしい説明:「不在通知」「ご利用停止」などのSMSに,偽サイトへのリンクが付いています。
日常の例え:宅配便の不在票に見せかけた,偽の紙が,郵便受けに入っているイメージです。
知ると得すること:SMSのリンクは,押さずに,公式アプリで確認します。
ソーシャルエンジニアリング
一言で言うと:機械ではなく,人の心理や油断を突いて,情報を聞き出す手口。
やさしい説明:のぞき見,電話で「会社の者です」と名乗って聞き出す,ゴミ箱をあさる,なども含みます。
日常の例え:会社の電話に,「システム担当です。パスワードを教えてください」とかかってくる場面です。
知ると得すること:相手が本物か,別の方法(折り返しの電話など)で確認します。
マルウェア(Malware)
一言で言うと:悪意のあるソフトウェアの総称。
やさしい説明:ウイルス,ワーム,トロイの木馬,ランサムウェアなどを,まとめた呼び名です。
日常の例え:「害虫」という大きな分類のなかに,ゴキブリやダニなど,種類がある,というイメージです。
トロイの木馬
一言で言うと:便利なソフトのふりをして入り込み,裏で悪さをするもの。
やさしい説明:無料のアプリや,ファイルに見せかけて,インストールさせます。名前は,ギリシャ神話の,木馬に隠れた兵士の話に由来します。
日常の例え:「プレゼントです」と渡された箱の中に,泥棒が隠れていた,という話です。
知ると得すること:公式ストア以外から,アプリを入れないようにします。
ワーム
一言で言うと:自分で,ネットワークを通じて,勝手に増えて広がる悪意あるプログラム。
やさしい説明:ウイルスと違い,ファイルに寄生せず,単独で広がるのが特徴です。
日常の例え:くしゃみで,人から人へ,自動でうつっていく風邪のようなものです。
知ると得すること:OSやソフトを,最新に保つことが,基本の対策です。
ランサムウェア(Ransomware)
一言で言うと:データを勝手に暗号化し,元に戻す代わりにお金を要求する攻撃。
やさしい説明:「ランサム」は身代金の意味です。感染すると,写真や書類が開けなくなります。お金を払っても,元に戻る保証はありません。
日常の例え:大事な書類を,金庫に閉じ込められて,「鍵がほしければ,お金を払え」と言われる状況です。
知ると得すること:別の場所へのバックアップが,一番の備えです。怪しい添付ファイルは開かないようにします。
▶ 関連:スマホのバックアップのやり方
ボット/ボットネット
一言で言うと:乗っ取られて,遠隔操作される端末。それが大量につながったもの。
やさしい説明:持ち主が気づかないうちに,迷惑メールの送信や,他のサイトへの攻撃に使われます。
日常の例え:知らないうちに,自分の車が,犯罪の逃走用に使われてしまうようなものです。
バックドア
一言で言うと:正規の入り口とは別に,こっそり作られた「裏口」。
やさしい説明:侵入した攻撃者が,あとで,また入れるように,設置することがあります。
日常の例え:玄関に鍵をかけても,勝手口に合鍵を作られていた,というイメージです。
DDoS攻撃(ディードス)
一言で言うと:大量のアクセスを送りつけて,サービスを止める攻撃。
やさしい説明:多数の端末から,一度に,アクセスを集中させて,サイトを,動けない状態にします。
日常の例え:お店に,大勢の人が,いっせいに押しかけて,本当のお客さんが入れなくなる,営業妨害です。
サプライチェーン攻撃
一言で言うと:取引先や,委託先・使っているソフトなど,弱いところから,狙う攻撃。
やさしい説明:本命の会社の守りが堅くても,関連会社や,ソフトの更新の仕組みなどを経由して,入り込みます。
日常の例え:玄関の守りが堅い家に,宅配業者や,修理業者になりすまして,入るようなものです。
2.弱点と対策(10語)
弱点(脆弱性)と,それを守る仕組みの言葉です。
不正アクセス/脆弱性/ゼロデイ攻撃/セキュリティパッチ/ファイアウォール/ゼロトラスト/エンドポイント/EDR/情報セキュリティの3要素/ホワイトリスト/ブラックリスト/PPAP
不正アクセス
一言で言うと:他人のIDやパスワードなどを使って,勝手にログインすること。
やさしい説明:不正アクセス禁止法で,禁止されています。
日常の例え:他人の合鍵を使って,勝手に家に入ることです。
知ると得すること:パスワードの使い回しをやめ,二段階認証を設定すると,被害を防ぎやすくなります。
脆弱性(ぜいじゃくせい)
一言で言うと:ソフトウェアや機器にある,欠陥・弱点。
やさしい説明:そこを突かれると,情報を盗まれたり,乗っ取られたりすることがあります。
日常の例え:鍵のかけ忘れや,壊れた窓のようなものです。
知ると得すること:見つかった弱点は,更新(アップデート)で直されます。通知が来たら,早めに更新します。
ゼロデイ攻撃
一言で言うと:修正プログラムが出る前の弱点を狙った攻撃。
やさしい説明:開発元が気づいていない,あるいは,対策が間に合っていない期間を突かれます。
日常の例え:「窓の欠陥が見つかったが,まだ修理の部品が届いていない」間に,侵入されるイメージです。
知ると得すること:更新は,出たらすぐ。不審なリンクや添付を開かないなど,日頃の注意も大切です。
セキュリティパッチ(修正プログラム)
一言で言うと:弱点を直すための,更新プログラム。
やさしい説明:OSやアプリのアップデートに含まれています。
日常の例え:割れた窓の,修理です。
知ると得すること:自動更新を,オンにしておきます。
▶ 関連:最低限のセキュリティ対策
ファイアウォール
一言で言うと:不正な通信を,入り口で遮る「壁」。
やさしい説明:パソコンやネットワークの,出入りの通信を,ルールにもとづいて,通したり止めたりします。
日常の例え:マンションの,オートロックと,管理人のようなものです。
ゼロトラスト
一言で言うと:「中だから安全」と考えず,常に確認する,という考え方。
やさしい説明:社内のネットワークにいても,毎回,本人や機器を確認します。テレワークの広がりで,注目されています。
日常の例え:社員でも,入口ごとに,毎回,社員証を確認する建物です。
エンドポイント/EDR
一言で言うと:エンドポイントは,パソコン・スマホなどの「端末」。EDRは,端末の不審な動きを監視して,対応する仕組み。
やさしい説明:会社などで,導入される,端末向けの,防御の仕組みです。ウイルス対策ソフトより,広い範囲を見ます。
日常の例え:各部屋に,防犯カメラと,通報の仕組みを付けるイメージです。
情報セキュリティの3要素(機密性・完全性・可用性)
一言で言うと:情報を守るときの,3つの柱。
やさしい説明:機密性=見てよい人だけが見られる。完全性=勝手に書き換えられない。可用性=必要なときに使える。英語の頭文字で「CIA」とも呼ばれます。
日常の例え:大事な書類を入れる金庫に,たとえると,「鍵がある(機密性)」「中身がすり替えられない(完全性)」「必要なときに開けられる(可用性)」です。
ホワイトリスト/ブラックリスト
一言で言うと:許可する相手の一覧と,拒否する相手の一覧。
やさしい説明:ホワイトリスト=許可するものだけを通す。ブラックリスト=拒否するものを,止める。
日常の例え:パーティーの,招待客名簿(ホワイトリスト)と,入場お断りの名簿(ブラックリスト)です。
PPAP
一言で言うと:パスワード付きのZIPファイルをメールで送り,パスワードを別メールで送る習慣。
やさしい説明:同じ経路で送るため,盗み見に対する効果が低いことや,受け取る側のウイルス検査をすり抜けやすいことが指摘され,見直しが進んでいます。
日常の例え:鍵付きの箱と,その鍵を,同じ配達員に頼んで,送っているようなものです。
3.ログインと本人確認(8語)

ログインや,本人確認に関する言葉です。
多要素認証/パスキー/セキュリティキー/ワンタイムパスワード/生体認証/PIN/セキュリティコード/ネットワークセキュリティキー
多要素認証(MFA)
一言で言うと:2種類以上の方法を組み合わせて,本人確認すること。
やさしい説明:「知っているもの(パスワード)」「持っているもの(スマホ・セキュリティキー)」「本人の特徴(指紋・顔)」のうち,2つ以上を使います。二段階認証と近い言葉で,ログインを守る強い方法です。
日常の例え:玄関の鍵に加えて,暗証番号も必要な,二重ロックです。
知ると得すること:銀行・メール・SNSなど,大切なサービスに設定します。
▶ 関連:Googleアカウントのセキュリティ診断
パスキー
一言で言うと:パスワードの代わりに,スマホの指紋や顔認証などでログインする仕組み。
やさしい説明:本人の端末の中にある「鍵」を使うため,偽サイトに,入力してしまう被害を,受けにくいとされています。
日常の例え:合鍵を,何本も持ち歩くのではなく,自分の指紋で開く玄関です。
知ると得すること:対応するサービスから,順に設定します。パスキーを保存する場所に注意します。
セキュリティキー
一言で言うと:パソコンやスマホにさして使う,ログイン用の物理的な鍵。
やさしい説明:USBなどの形をしています。持っている人しか,ログインできなくなります。
日常の例え:鍵束に付ける,実物の鍵です。
知ると得すること:予備を1つ持っておくと,なくしたときに安心です。
ワンタイムパスワード
一言で言うと:1回だけ使える,使い捨てのパスワード。
やさしい説明:SMSや,アプリに表示される数字で,一定時間だけ,有効です。
日常の例え:1回しか使えない,使い捨ての入場券です。
生体認証
一言で言うと:指紋・顔など,体の特徴で,本人確認する方法。
やさしい説明:スマホのロック解除などに使われます。パスワードを覚える必要がありません。
日常の例え:自分の顔が,そのまま,鍵になるイメージです。
知ると得すること:指紋や顔は,変えられないため,生体情報を預ける先は慎重に選びます。
PIN
一言で言うと:端末ごとに設定する,短い暗証番号。
やさしい説明:Windowsでは,サインイン用に,数字の,PINを設定できます。その端末でしか使えないため,ネットに送るパスワードより,漏れにくい,とされています。
日常の例え:玄関の暗証番号です。その家でしか使えません。
セキュリティコード(カードの3〜4桁)
一言で言うと:クレジットカードの,裏面(機種によっては表面)にある,3〜4桁の番号。
やさしい説明:ネットでカードを使うときの,なりすまし防止に使います。カード番号と,別に,入力させます。
日常の例え:財布のカードを,持っている人にしか,分からない,もう1つの合言葉です。
知ると得すること:番号を,メールやSNSで送らない,写真に撮って保管しない,ようにします。
▶ 関連:カード明細に覚えのない請求があったら
ネットワークセキュリティキー(Wi-Fiのパスワード)
一言で言うと:Wi-Fiにつなぐときに入力する,パスワード。
やさしい説明:Windowsでは,この名前で呼ばれます。ルーターの本体や,説明書に書かれています。
日常の例え:家のWi-Fiの,玄関の鍵です。
4.暗号とWebの安全(8語)

通信やデータを守る仕組みの言葉です。
暗号化/ハッシュ/SSL/TLS証明書/WPA/WEP/VPN/SPF/DKIM/DMARC/クロスサイトスクリプティング/WAF
暗号化
一言で言うと:データを,第三者が読めない形に変えること。
やさしい説明:鍵を持っている人だけが,元に戻せます。メッセージアプリやWeb通信,スマホの保存データなどで使われています。
日常の例え:手紙を,鍵つきの箱に入れて,送るイメージです。
ハッシュ
一言で言うと:データから,元に戻せない「指紋のような値」を作ること。
やさしい説明:同じデータからは,同じ値が,少しでも違えば,まったく別の値ができます。サービス側が,パスワードをそのまま保存せず,ハッシュで保存する,といった使い方があります。
日常の例え:果物を,ミキサーにかけたものは,元の形には戻せませんが,同じ果物からは,同じ味になります。
SSL/TLS証明書(HTTPS)
一言で言うと:通信が暗号化されていることを示す,サイトの「身分証」。
やさしい説明:アドレスが「https」で始まり,鍵マークが付くサイトは,通信が暗号化されています。ただし,偽サイトも,鍵マークを付けることがあるため,鍵マークがあるから安全,とは限りません。
日常の例え:身分証が,付いていても,その人が善人とは限らない,のと同じです。
WPA/WEP(Wi-Fiの暗号方式)
一言で言うと:Wi-Fiの通信を守る方式の名前。
やさしい説明:WEPは古く,弱い方式です。現在は,WPA2やWPA3が一般的です。
日常の例え:家の鍵の,強さの違いです。古いタイプの鍵は,簡単に開けられてしまいます。
知ると得すること:ルーターの設定で,WPA2またはWPA3になっているか確認します。
VPN(ブイピーエヌ)
一言で言うと:インターネット上に,暗号化された「専用の通り道」を作るサービス。
やさしい説明:公共のWi-Fiなどで,通信を守るのに役立ちます。
日常の例え:ガラス張りの廊下を歩くのではなく,壁で囲まれたトンネルを通るイメージです。
知ると得すること:無料のVPNは,情報の扱いに注意が必要です。信頼できるサービスを選びます。
▶ 関連:公共WiFiの危険と対策
SPF/DKIM/DMARC
一言で言うと:メールの「送信元が本物か」を確かめる仕組み。
やさしい説明:送信元のなりすましを見分けるために,メールを送る側と,受け取る側のサービスが使っています。
日常の例え:手紙の,差出人の印鑑を,郵便局が確認するようなものです。
クロスサイトスクリプティング(XSS)
一言で言うと:サイトの入力欄などから,悪意ある命令を,紛れ込ませる攻撃。
やさしい説明:サイトを作る側の,対策の言葉です。見る側は,怪しいリンクを開かないことが大切です。
日常の例え:掲示板に,いたずらの,貼り紙を,貼られて,見た人が被害に遭うイメージです。
WAF(ワフ)
一言で言うと:Webサイトへの,不正な通信を,見分けて,止める仕組み。
やさしい説明:Webアプリケーションファイアウォールの略です。サイトの運営側が,導入します。
日常の例え:お店の入口で,怪しい来客を,見分ける警備員です。
まとめ:まず,この3つだけ
- 更新を,早めに:弱点(脆弱性)は,更新で直ります。
- ログインを,二重に:多要素認証やパスキーを,大切なサービスから設定します。
- リンクは,押さない:フィッシングやスミッシングは,メール・SMSのリンクから始まります。公式アプリやブックマークから確認します。
困ったとき・被害にあったときは,公的な相談窓口もあります。詳しくは,下の記事も参考にしてください。
参考・出典
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監修者(歯科医師・大学教授)の経験と,公的機関のデータ・一次情報をもとに,Team RESPECTが編集しています。広告の掲載有無が記事の結論に影響しない編集方針をとっています。
監修:監修者(歯科医師・大学教授)
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